こんにちは。イラストレーターの茅根です。
私は主にクライアント様にお声がけいただき、イラストをオーダーメイドで制作するクライアントワークをメインで活動していますが、オーダーイラストを制作する他に、ストックイラストを制作しているイラストレーターさんもいます。
ストックイラストは、オーダーメイドのイラストよりも気軽に使用できてとても便利です!
とっても便利なのでしが、デメリットもあります。
今日はストックイラストのことについて書いてみようと思います。
ストックイラストとは
「ストックイラスト」とは、あらかじめ広告などで使用するイラスト素材が制作・登録されていて、
その中からデザイナーなどのユーザーが、使用したいイラストを選び、使用料を支払うサービスです。
イラストだけじゃなく、写真素材も提供しているところがほとんどです。
「ストックイラスト(フォト)」を提供しているサイトはいくつかあって、
- 「アマナイメージズ」
- 「ピクスタ」
- 「アドビストック」
- 「シャッターストック」
- 「フォトライブラリー」
- 「アフロ」
などネットで検索するといろいろあります。
ちなみに私が会社員デザイナーの時はよく「アマナ」や「シャッターストック」を利用していました。
欲しいイラストや写真をキーワードで検索して探すことができます。
●RF(ロイヤリティーフリー)とRM(ライツマネージド)の違い
ストックイラスト(フォト)にはRFとRMの2種類あります。
RFとは、1度そのストックイラスト(写真)素材を購入すると、追加料金がなく何度でも期間の制限なく使用できる素材のこと、
RMとは、そのストックイラスト(フォト)サイトで素材の使用履歴を記録していて、
使用する媒体や期間によって料金が変化する素材のことです。
競合他社などに同じ期間に同じ素材を使用されたくない場合は、RMを選ぶことになります。
RFとRM、それぞれ素材の使用条件が変わるので注意が必要です!
ストックイラストのメリット 時間がない、予算が少ない時に気軽に利用できる
ストックイラストを使用するメリットは、
すでに制作されたものから選ぶことができるので、時間がない時にとても便利です!
また、オーダーメイドのイラストよりも値段が安いので、予算を抑えることもできて、気軽に利用できるのもメリットです。
デザインにちょこっとアクセントとしてイラストを入れたいけど予算や時間がないっていう時がよくありますよね。
そんな時に私もデザイナー時代に活用させていただき、とっても助かりました…!
ストックイラストを使用する時の注意点!
そんな便利なストックイラストですが、いくつか注意点があります。
ストックイラストはいろんな人が使うことになります。
なので、競合他社(ライバル)が同じ素材を使用している場合があるのです。
広告では競合他社と同じイラストや写真素材を使うのは、イメージが被るので原則NG。
競合他社がNGではなくても、他のイメージがよくない会社(悪徳商法など)も使用している可能性もあるので、
その点は注意が必要です。
RMだと素材の使用履歴は追えますが、原則繰り返しレンタルできるものなので、
使用する制作物のクライアントにその条件をしっかり確認することが必要です!
それと、RF素材は一度購入したら何度も追加料金なしで使用できるのが魅力ですが、
著作権は制作したイラストレーターにあります。なのでなんでも自由に使えるわけではありません。
購入した素材を再配布したり、年賀状などのテンプレートとしてコンテンツを配布するのはNGの場合がありますので、
各サイトの利用規約をしっかり読んで使用しましょう!
イラストを登録して、ストック型収入を得られるかも?
イラストを使用するユーザー側の話をしてきましたが、今度は素材を提供するイラストレーターのお話です。
今はネットの普及で様々なストックイラスト(フォト)サイトがあります。
それぞれのサイトに作家としてイラストを登録すると、購入された数によって収入を得ることができます。
(金額は各サイトによって違うので調べてみてください。)
それか、集客は大変ですが、自分でサイトを作ってイラストデータを販売する方法もあります。
お蔵入りになったイラストなどをストックイラストとして登録したら、無駄がないですよね。
うまくいけばストック型の収入として、実働以外の収入を得られるかもしれません!
フリーランスのイラストレーターは体調が悪くて働けないと収入が全くなくなってしまうので、こういうストック型の収入があると安心かもしれません…!
しかもクライアントワークと違って、自分の好きな時間に好きなペースで制作できるのも魅力です。
実は私も少しだけ別のタッチと名前でイラストを登録しているのですが、使いやすいなぁと思うおすすめのサイトは「PIXTA」です!
イラストのアップロードの仕方も簡単ですし、素材作りのためのヒントを教えてくれるメルマガや、定期的にセミナーなども開催されていて、初心者の方には特におすすめです!
ストックイラストを登録する時の注意点
ストックイラストは作家登録すれば気軽に誰でも始められるのですが、もちろん注意点もあります。
1つめは、しっかり稼げるまでに時間と労力がすごくかかるということです。
現在ストックイラストで活躍されている方は、ものすごい数のイラストを制作、登録しています。
月50〜100点とか、コツコツ地道に制作、どんなイラストが需要があるのかある程度戦略を立てていかなければ
稼げるようにはなりません。モチベーションを持ち続けるのが難しいかもしれません…。
2つめは、RFのストックイラストだと使用履歴がわからないため、
広告などバッティングNGのイラスト制作はできなくなることです。
すでにバッティングNGの仕事をしている人がストックイラストをやってしまうとは、
クライアントに損害賠償を負わされる可能性があります…!
なので広告のお仕事をしている方は、RFのストックイラストの登録はしないことをおすすめします。
私はストックイラストに興味はあったのですが、広告のお仕事をいただいているのでRFのストックイラストはしていません。
もしそれでもストックイラストを始めたい場合は、RMのストックイラストを始めるか、
RFの場合は別のペンネームとスタイル(タッチ)を使って、別人が登録しているように見えれば問題ないと思います。
イラストのスタイルが複数ある人は、その方法でチャレンジしてみてもいいかもしれません。
ストックイラストのメリットデメリットをしっかり理解して、上手く活用しよう
ストックイラストは使う側も、提供するイラストレーター側も、うまく活用できればとっても素晴らしいサービスです。
注意点をしっかり理解して、条件に合わなければオーダーイラストにするなど、ケースバイケースでうまく活用していきましょう!
追記
実際に私がストックイラストを制作してみて感じたことを新たに記事にしました。
制作のコツや収入などを書いたので、これからはじめてみたいクリエイターの方など、興味のある方はこちらもぜひご覧ください!